西海には会いに行ける面白い人がたくさんいる。
イケイケで尖ったクリエイティブな人が集まる地域ではないが、優しく包み込んでくれる実家のような温もりがある。
「さいかいZINE」初の取材は、山﨑マークの山﨑さんに話を聞いた。
実家を継ぐため帰省、二代目
「デザインの勉強をしたくて福岡の大学に進学したんですよね」と語る山﨑さん。
自分の人生を考えデザインの道に進もうと生まれ育った西海市を飛び出した。
しかしそこは一筋縄ではいかない。
「親父が選挙に出ることになって」
長男ということもあり、家業の手伝いのために帰省。いわば志半ばでの自分の意志と反する形での里帰りとなった。
「そのときは、はっきり言って嫌でしたね。何もない西海。単調な仕事・・」
現代版・地域の公民館「HOGET」
2021年、あるひと言をキッカケに事態が動きだす。
「誰かこの空き家ば使わんかね?」
山﨑マークの向かいにある築数十年の古民家。
西海にはカフェがない。クリエイターが集るスペースがない。
かといって、おしゃれに特化しすぎると地域で浮きかねない。
「いろんな人と相談し、頭の中が整理されてきたタイミング」
地域の人の手を借りながら「HOGET」という箱が作られた。
箱物ができたところで何かが変わるわけではない。
「そこから今に至るまで試行錯誤ですよ」と照れたような笑みを浮かべる山﨑さん。
地域の人が集う「集会所」のようなものにしていきたいという思いが強くあった。
地域の特産を
バリバリに無農薬にこだわったものしか置かない。なんてことはなく、近所のおばあちゃんが昔から育ててる普通のみかんが置かれていたりする。
そのユルさが西海の心地よさだと思う。
思い描く西海について
これからの西海の抱負を聞いた。
西海には何もない。自分も言い続けてきた言葉。そして今なお言われ続けている言葉。これが重くのしかかる。
「たしかにそうかもしれないけど、それは西海の魅力に自分たちが気づいていないだけなのかもしれない。行政だけにお願いするのではなく、自分たちが西海のために動き出す必要性を感じている」
インタビュー中、ずっと気になっていたことがある。帽子だ。ユニークな形の帽子が非常に似合っている。
「あ、僕帽子似合わないんですよ。」
西海の中戸の浜の模様に刻を感じる
最後に山﨑さんに西海のお気に入りの場所を聞いた。
山﨑さんいわく、
大島高校近くの中戸の浜です。あそこの岩に刻まれた模様が西海の時の流れを表してる気がして。潮風に吹かれ波の音を聞くと、西海に生まれてよかったと思います。
記事内で紹介したスポット
〔HOGET〕
営業時間 10:00〜18:00
定休日 火・水
住所 長崎県西海市西海町川内郷1138-2
電話番号 0959-32-0101
ホームページ https://hoget.jp/
〔山﨑マーク〕
営業時間 10:00〜18:00
定休日
住所 長崎県西海市西海町川内郷1106
電話番号 0959-32-1423
ホームページ https://www.yamasaki-mark.jp/
〔中戸の浜〕
営業時間 10:00〜18:00
定休日
住所 長崎県西海市西海町川内郷1106
電話番号 0959-32-1423
ホームページ https://www.yamasaki-mark.jp/